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厚労省が看護職員需給推計の方法を提案
厚労省が看護職員需給推計の方法を提案
【厚労省・看護職員需給分科会】
病床機能報告と地域医療構想をもとに2025年の需要を推計
厚生労働省は6月10日の「医療従事者の需給に関する検討会・看護職員需給分科会」に、2025年における看護職員の需給推計の方法について案を示した。病床機能報告をもとに、病床あたりの看護職員数を求め、地域医療構想で算出した将来の必要病床数に乗じて需要を算定する。次回会合で推計方法を決め、年末までに各都道府県が需給推計を実施する見通しだ。
看護職員の需給推計は、各都道府県の2025年の推計を集約した「都道府県集約版」を年末にまとめる。あわせて、厚労省が全国ベースで2025年、2030年、2035年、2040年の需給を試算した「全国試算」も策定する。厚労省は、看護職員需給分科会に、各都道府県が行う需給推計の方法を示した。
それによると、一般病床および療養病床については、4つの医療機能ごとの「現在の病床数あたり看護職員数」に、地域医療構想で算出した必要病床数を乗じて、各機能の将来の看護職員の需要数を算出する。
「現在の病床数あたり看護職員数」は、病床機能報告制度で病院が報告した4つの医療機能ごとの病床数と看護職員数のデータから算出する。
精神病床については、入院期間区分ごとの、「現在の精神病床数あたり看護職員数」に、入院期間区分ごとの将来の精神病床の必要量を乗じて需要数を出す。
このほか厚労省は、◇無床診療所(外来)◇訪問看護事業所、介護保険サービス◇保健所・市町村・学校養成所等について、需要推計方法を示した。
各分野に共通して、看護職員の労働環境を改善したケースも想定し、幅をもたせた推計を行う方針を示している。具体的に、平均勤務日数について2とおりの設定を行う。
①現状維持のケースでは、現在の年間平均勤務日数と同じだけの勤務を行うと想定。②有給休暇取得率の上昇などによる労働条件改善を想定したケースでは、有休取得率が高まり、時間外労働時間数も減少する前提での年間平均勤務日数を想定する。
これまでの看護職員の需給見通しは、各都道府県の看護職員確保対策の指標として活用されてきた。これから行う2025年の需給推計も、各都道府県の確保対策の目安になると考えられる。
日本医療法人協会の太田圭洋委員は、「病床数あたり看護職員数」など、仮定を置く項目が多いと指摘し、仮定の詳細を示すよう求めた。他の委員からも、「病床数あたり看護職員数」の妥当性をどう検証するのか、懸念を示す意見があった。看護系団体は、現在の「病床数あたり看護職員数」を需給推計の前提とするのではなく、労働環境の改善を含む「適正な人員配置」を考慮するよう主張した。
全日病ニュース2016年7月1日号 HTML版
[1] 2025年の看護職員の需給推計を年内に策定|第869回/2016年4月15 ...
http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20160415/news11.html
2016年4月15日 ... 厚労省は3月28日、医療従事者の需給に関する検討会の「看護職員需給分科会」(尾形
裕也座長)の初会合を開催 ... 期の4つの医療機能に按分した上で、医療機能ごとの
病床数を用いて看護職員数を推計することを提案した。4機能への ...[2] 新専門医制度に関する厚労省の委員会が初会合
http://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2016/160415.pdf
2016年4月15日 ... の見直し規定への対応②看護師の特定. 行為の研修制度③療養病床のあり方. ④新
専門医 .... 厚労省は、専門委員会の初会合で、. 「医師の ... 一定の工夫で需給の
ミスマッ. チを解消 ..... 厚労省は同日の分科会に、2014年度 ..... で週当たり平均56.6
時間が51.1時間ま. 厚労省 ... 給に関する検討会の「看護職員需給分. 科会」.[3] 全日病ニュース・紙面PDF(2014年12月15日号)
http://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2014/141215.pdf
2015年1月29日 ... 厚労省「あるべき施策」で機能別の従事者配置目標を提起. 慢性期機能と在宅医療は ...
病床数)を構想区域・都道府県ごとに. 推計する、(2)医療 .... DPC分科会が「退院時
転帰の指標に『治癒+軽快』の採用」を提案。基本小委は否定 .... 第8次看護職員需給
改革効果を見込むため見通しの期間は2年間. 厚生労働省は「看護 ...
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