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医師の業務のタスク・シフティングで15団体が提案

【厚労省・医師の働き方改革ヒアリング】

　厚生労働省は７月17日、２回目の医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに関するヒアリングを行った。日本専門医機構や日本外科学会、日本救急医学会など学術団体を中心に15団体が対象となった。
　15団体のうち、９団体は医師の学術団体で、◇日本外科学会◇日本麻酔科学会◇日本皮膚科学会◇日本精神神経学会◇日本整形外科学会◇日本専門医機構◇日本医学放射線学会◇日本リハビリテーション医学会◇日本救急医学会─。医師以外の関連団体としては、◇日本理学療法士協会◇日本診療放射線技師会◇日本救急救命士協会◇日本作業療法士協会◇日本臨床衛生検査技師会◇日本薬剤師会─の６団体から意見をきいた。
　医師の学術団体は、現在医師が担う業務のうち、看護師など他職種へ移管可能な業務を提案した。（日本外科学会）
　「術後24時間以内の疼痛管理目的での麻薬性鎮痛薬」「定型的血液検査の指示入力」「胃管・ＥＤチューブの挿入・管理・抜去」など（日本麻酔科学会）
　「術前オリエンテーション・リスク評価、麻酔に関する説明」「術後痛評価・鎮痛薬調整提案・術前中止薬再開確認」「麻酔関連機器の修理・対応」など（日本皮膚科学会）
　「臨床写真の整理、電子カルテへの取り込み」「軟膏処置、外用指導の補助」「爪切り、鶏眼処置、ＳＰＰ測定、外用指導」など（日本精神神経学会）
　「外来初診時、退院時、認知行動療法など精神科特殊療法としての精神療法施行時における診療記録代行入力」「精神科特殊療法としての精神療法の実施と診療録の記録」など（日本整形外科学会）
　「書類・診断書・入退院サマリーの作成」「入院決定後の入院時指示」「非侵襲的検査の説明・同意書の取得」など（日本医学放射線学会）
　看護師や放射線技士に「CT／MRI造影剤・IVR 手技前ルート確保」「RI 核種投与」など（日本リハビリテーション医学会）
　「リハビリテーション保険診療に関係する各種書類の説明、交付業務」「リハビリテーション診療に関係する各種書類の草案作成」（日本救急医学会）
　「救急室を主とする院内での診療補助」「集中治療室における診療補助」「体表面の切創・挫創の洗浄と縫合処置」の項目における各種業務
　日本専門医機構は、業務が複数診療領域にまたがる総合診療領域の役割などを説明した上で、他の診療領域の業務分担などの実態把握を行うとした。
　医師以外の関連団体は、現在医師や医師以外の職種が担う業務のうち、当該職種に移管可能な業務を提案した。（日本理学療法士協会）
　「急性期病棟における疾患別リハビリテーションの指示に関する運用」「リハビリテーション実施計画等の作成と患者への説明」「外来リハビリテーション患者に対する診察とカンファレンス業務の削減」（日本診療放射線技師会）
　「RI検査医薬品注入後の抜針及び止血」「CTコロノグラフィの検査手技」「X線検診車で胃がん検診ならびに乳がん検診の包括指示での撮影」（日本救急救命士協会）
　「観察（視触聴打診）、バイタルサイン測定、心電計やパルスオキシメーターによる観察と測定、血糖測定器による血糖測定など33項目」（日本作業療法士協会）
　「神経学的検査のうち、運動、感覚、高次脳機能、ADL、IADL 等に関する検査」「病棟における生活行為の評価・指導」など（日本臨床衛生検査技師会）
　「検査のための採痰」「検査のための眼脂等の採取」「検査のための外耳道から耳漏等の採取」など（日本薬剤師会）
　「医師の処方関連業務の支援及び簡素化」「医師と薬剤師間の処方内容に関する問い合わせ等の簡素化」「薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案」などに関わる業務