全日病ニュース
ウェブサイト等の広告規制で考え方示す
ウェブサイト等の広告規制で考え方示す
【厚労省・医療情報の提供内容等のあり方検討会】
医療機関のウェブサイト等を医療広告の規制対象に追加した医療法等一部改正法に基づいて省令・ガイドラインの議論を行っている「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」は10月25日、(1)医療法上の広告に該当するケース・該当しないケース、(2)客観的事実が証明できない事項の具体的事例、(3)術前術後の表示の扱いについて検討した。
医療法改正によって、ウェブサイトやメルマガといったネット情報やSNSによる情報発信、さらには申込み制による詳細情報(パンフレット等)の提供は「誘因性」と「特定性」があるとみなされて規制の対象となり、虚偽、比較・誇大・反公序良俗、その他省令で定める基準に該当する表現が禁じられるとともに、広告できる情報も14事項に限定される。ただし、省令に定める情報・媒体は限定の対象外となる。
規制の対象となる媒体として厚生労働省の例示。それによると、第3者が提供する医療機関ランキングは医療法上の広告に該当しないが、それを医療機関のウェブサイトに掲載かつ「誘引性がある」と認められる場合は広告に該当することになる。
次に口コミサイトについては、「医療機関が広告料等の費用を負担する等の便宜を図って掲載を依頼する場合」は誘引性が認められて広告に該当する。
第3者が運営する医療情報総合サイトからのリンクも前出と同様の場合であれば広告とみなされる。
SNS については、個人のSNS が医療機関に言及してもそれだけでは医療広告とみなされないが、例えば、「△クリニックで、今日3回目のレーザーとピーリング。たった3回で肌が子どもの頃のようにすべすべになりました。
おすすめです」といった表現等で、医療機関が費用を負担する等の便宜を図って掲載依頼したなどのケースは広告とみなされる。
したがって、個人のブログ等サイトで企業の商品・サービスの宣伝・販売を請け負うネットビジネス(アフィリエイト)は広告として規制が課せられることになる。同様に、検索サイトから特定医療機関へリンクするバナー広告やリスティング広告も規制の対象となる。ただし、リンク先の医療機関のウェブサイトについては、一定の要件の下、広告可能事項は限定されないことになる。
規制の対象となる「誘因性」「特定性」に関しては概ね以上のとおりだが、規制の基準となる「虚偽」「比較・誇大・反公序良俗」等をどう定義かつ線引きするかという問題がある。
そのほか、この日の検討会では、厚労省が例示した「客観的事実が証明できない事項」と「術前術後の表示の扱い」をめぐって意見を交わした。
厚労省は次回の会合で、省令と関連のガイドラインの案を示す予定だ。
全日病ニュース2017年11月15日号 HTML版
[1] ウェブサイト上の不適切表示を規制すべく法改正へ|第880回/2016年 ...
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20161001/news17.html
2016年10月1日 ... ウェブサイト上の不適切表示を規制すべく法改正へ|第880回/2016年10月1日号
HTML版。21世紀の医療を考える「全日病ニュース」は、全日本病院協会が毎月1日と
15日に発行する機関紙です。最新号から3ヶ月前まではヘッドライン版を、3か月前以前
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がご覧頂けます。[2] 新たに規制対象となるネット医療広告のGLの検討に着手|第905回 ...
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20171101/news07.html
2017年11月1日 ... 新たに規制対象となるネット医療広告のGLの検討に着手|第905回/2017年11月1
日号 HTML版。21世紀の医療を考える「全日病ニュース」は、全日本病院協会が毎月1
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やメールマガジン等による医療広告や情報提供についても、虚偽・誇大等の不適切表示
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規制が導入されることになった。 ただし、ウェブサイト等による医療情報 ...[3] 美容医療のネット広告に規制新設へ|第878回/2016年9月1日号 ...
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20160901/news14.html
2016年9月1日 ... 美容医療のネット広告に規制新設へ. 厚労省・医療情報の提供内容等のあり方に関する
検討会. 厚生労働省の「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」(座長=桐野
高明・東京大学名誉教授)は8月3日、医療機関のウェブサイトの取り扱いについて議論
した。医療機関のウェブサイトは医療法上の広告として扱わないが、不適切な表示を
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医療機関のウェブサイトを医療法上の広告とすることに対しては、医療 ...
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