全日病ニュース

全日病ニュース

初の定時総会を開き会員を募集

初の定時総会を開き会員を募集

【在支病連絡協議会】超高齢社会を乗り切る役割を果たす

 一般社団法人日本在宅療養支援病院連絡協議会は6月22日、初の定時総会を開催し、2022年度事業計画や設立趣意書を承認するとともに、6月23日から会員を募集することを決定した。
 同協議会は、四病院団体協議会の委員会から独立して法人化した。公的に認められた中小病院唯一の病院機能である在宅療養支援病院をさらに発展させ、超高齢社会を乗り切る役割を果たすことを設立の趣旨としている。
 会長には、鈴木邦彦・日本医療法人協会副会長、副会長に織田正道・全日病副会長、生野弘道・日本病院会常任理事、片山成仁・日本精神科病院協会が就任した。監事は、猪口雄二・全日病会長、相澤孝夫・日本病院会会長が担う。
 正会員の会費は年間2万円、賛助会員は団体で4万円、個人で5千円。会員の医療機関は、在支病のほか、在支病を目指す医療機関を想定する。
 総会後の会見で、鈴木会長は、設立趣意書を読み上げ、「病院の7割を占める許可病床数200床未満の中小病院は、診療所や有床診療所とともに、かかりつけ医機能を持ちながら、入院医療を通じて我が国の地域医療に貢献してきた」と経緯を振り返りつつ、今後の超高齢社会を見据え、「地域包括ケアシステムを支える地域密着型の中小病院が必要不可欠」であると述べた。
 織田副会長は、「今後、85歳以上が急増する超高齢社会になると、入院・外来・在宅の機能を持つ在支病の役割はさらに大きくなる。ソロ・プラクティスの診療所とも連携を取りながら、グループ・プラクティスである病院が、地域を支えていくことができる」と述べ、病院が在宅医療を担うことの意義を強調した。
 超高齢社会を乗り切るための医療提供体制の改革では、大病院と中小病院の役割を明確に分け、中小病院に対しては地域包括ケアシステム・かかりつけ医機能を担う病院や単科専門病院を担う方向性が、診療報酬改定などで示されている。
 これを踏まえ、趣意書添付の資料では、地域共生社会を実現するための医療3条件として、①高機能急性期大病院の計画的整備による集約化②地域包括ケアシステムを支える地域密着型中小病院の分散化③かかりつけ医機能のさらなる充実・強化─をあげた。
 また、2022年度診療報酬改定においては、機能強化型在支病の機能として、後方ベッドの確保、緊急の入院患者の受入れ、地域包括ケア病棟入院料・管理料1・3の届出を施設規準で評価する要件見直しが行われている。鈴木会長は、これまで一緒であった在宅療養支援診療所と在支病の機能の違いを明らかにしたものとの認識を示した。

 

全日病ニュース2022年7月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
本コンテンツに関連するキーワードはこちら。
以下のキーワードをクリックすることで、全日病サイト内から関連する記事を検索することができます。