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「地域包括ケアシステム」構築推進に向けた対応

「地域包括ケアシステム」構築推進に向けた対応

【病院のあり方委員会】病院のあり方委員会委員長 徳田禎久

 「病院のあり方委員会」企画のシンポジウムでは、「地域包括ケアシステム」の持つ意味を再確認し、現在推進中の2地区(都市型 群馬/伊勢崎市・地方型 北海道/足寄町)の取り組みを全日病版共通フォーマットで対比し、異なる地域特性を持つ場合においても進捗評価を行う指標として適当かどうかを議論した。
 全日病版共通フォーマットは、次のような項目から構成されている。①地域の特性:人口/高齢化率/産業・文化の特徴/主要な医療・介護・福祉サービス 提供主体/これまでの連携の状況/情報共有の仕組み/行政のリーダーシップ②主要な課題:住民-高齢化、健康意識、健康状況/コミュニティーの崩壊等 提供主体の連携-特定のサービス提供の有無・情報の共有の仕組み・場の問題・リーダーシップ(呼びかけ人)の有無 結果評価・定着の仕組み③取り組みの実際:重点は自助・互助・共助・公助のいずれか/主要な参加プレーヤー/経時推移/問題認識の共有から計画策定・実施/評価と定着/二次的な効果など④教訓:他地域で利用可能な教訓等/今後の持続可能性に関する課題等
 両地域の分析から共通フォーマットが有用であることが確認でき追加すべき項目も挙げられなかったが、2地区の実際の取り組みの経過には地域特性による大きな差があった。
 伊勢崎市の場合、その取り組みは医療介護現場で危機感を持つ医師がまず周囲を巻き込んで一定の組織つくりを行う中で、行政にその経過を示し理解させ徐々に大きなシステムに発展してきているというものであった。
 一方、足寄町の場合も、きっかけは新しく赴任した町立病院院長が小さな町では早急に医療介護連携を行うことが必須であることを痛感して行動を起こしたものだったが、早々に首長にシステム構築を具申し、理解した首長が他地域で先進的取り組みを行っている事業所から担当者を借り受けるという素早い行動をとったことで、一気に町ぐるみでのシステムつくりが実践できたという特徴があった。
 両地域におけるシステムつくりに共通していたのが、共有すべき情報が何でどのように行うのが効果的か考える場面で、現場にいるものの判断を優先し、その推進に対して医師や行政が支援しているという点である。と同時に、関係者や住民への啓発活動も地道に行ってきて賛同を得ている点である。
 現在、全国の「地域包括ケアシステム」の実情を確認すると大変遅れていることが判明しており、国は早急な取り組み開始のための施策を打ち出しているが、行政主導では現場感のない取り組みになる危惧があり、医師会や病院協会の関与が重要であることは会場からの意見としても挙げられた。
 全日病会員は、医療介護複合体としての取り組みを行っていることが多く、医療介護連携を如何に行うべきかを提言でき、地域住民は何を望んでいるかを知る機会も多いことから、本システム構築に積極的に係わるべきであり、猪口会長も強くそれを望んでいる。
 「病院のあり方委員会」では、年度中に会員向けの指南書を作成し配布したいと考えている。

 

全日病ニュース2018年12月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 病院のあり方に関する報告書 (2011年版)

    https://www.ajha.or.jp/voice/pdf/arikata/2011_arikata.pdf

    在宅医療の推進、地域包括ケアの確立は困難で. あろう。その確立のために .... 医師
    派遣システムが破綻し、主に地方の出張病. 院から指導医を ...... リーダーの役割. 病院
    医療は組織医療である. 技術均衡理論(飯田). 図 1.技術均衡理論. 図 2.病院の組織.
    図 2. 病院の組織. 理事会. 評議員会 ...... 豊頃町、. 本別町、. 足寄町、陸別町、浦幌町.

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