全日病ニュース

全日病ニュース

ホーム全日病ニュース(2022年)第1022回/2022年12月1日号MEDI-ARROWSⅢrdを導入した初心者のつぶやき

MEDI-ARROWSⅢrdを導入した初心者のつぶやき

MEDI-ARROWSⅢrdを導入した初心者のつぶやき

医療法人済衆館 済衆館病院 業務部 部長 水野照夫

 当院は1914年に現在の愛知県北名古屋市で開院し、今年で108年になる。
 医科、介護合わせて375床(病棟構成の詳細は図参照)、27の診療科を標榜しており、急性期から慢性期・在宅をカバーしている地域の中核病院である。
 当院の経営分析における課題は、病床構成がほぼ1/3ずつのケアミックス病院であり、単純に集計を行うと他院比較がしづらい面がある。例えば、急性期後に回復期へ移行する際は、院外への転院より院内への転棟の方が受入れのハードルが低く、待機日数も短くなる傾向があり、平均在院日数が短縮傾向を示す等である。
 また、比較対象となる当院と同様の構成の医療機関が少ないので、比較先の選定が難しい上に、指標を当院に提示可能か、の問題もある。
 当院は先述の通り長年の歴史があり、昔から使用している指標の方が作成する側、見る側(経営層)共に見慣れており、理解しやすいことや時系列での比較(縦の比較)がしやすい等があげられる。
 これは、指標の多くが当院独自の指標であり、独自の集計基準にもなりやすい。当時の担当者が集計しやすい指標や集計するのに都合の良い指標が選択されていたり、当時の経営層から指示された指標が必要に応じて追加されており、他院比較(横の比較)がしづらくなっている。
 ただし、DPCの指標(HP掲載)・機能評価の指標・外部へ提出する指標は、当院の指標と異なるまたは集計基準・対象が異なる場合があり、その都度集計を行っていた。
 最近ではDPC分析事業やQI事業に参加し、毎月集計を行う土台ができつつある。そこで、さらなる向上を目指し、MEDI-ARROWSⅢrdを導入し、使用を始めてみた。
 感想としては
・参加医療機関との比較が容易に行える(対象の切り替え可能)。
・指標が統一され比較内容に信憑性が増す。
・PDF出力し、印刷可能。
・ロジックツリー等の画面で目標値の達成度合いや他院比較で色別に表示され、瞬時に判断可能。
・患者マップは患者の居住エリア別に大きさ、色で表示。
・ログインは物理キーからアプリによるワンタイムパスワードに変更。
・データのアップロード時にファイル名変更の必要無し。
・各指標において改善シミュレーションがしやすく、改善提案も表示。
 直感的に操作できそうなシステムであると考えられるが、使用経験が浅いので、使いこなせていないと自覚しているが、今後このシステムを使い続けて改善提案の裏付けの提示が出せれば良いな。と考えている。

 

全日病ニュース2022年12月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
本コンテンツに関連するキーワードはこちら。
以下のキーワードをクリックすることで、全日病サイト内から関連する記事を検索することができます。