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2023年度補正予算案を閣議決定

【政府】医療機関への食材料費・光熱費高騰への支援など盛り込む

　政府は11月10日、2023年度補正予算案を閣議決定した。政府全体の金額は13兆1,992億円で、厚生労働省分は１兆4,151億円となっている。「医療・介護・障害福祉分野の職員に対する処遇改善に向けた支援」で539億円、「医療・介護・障害福祉分野における人材の養成・確保、定着を図る取組支援」で67億円を計上した。「医療・介護・障害福祉等分野における食材料費・光熱費高騰への支援」は引き続き「重点支援地方交付金」により実施する。診療報酬改定での対応が注目される中で、医療機関を取り巻く喫緊の課題について、補正予算案では一定の対応がなされた形だ。
　重点支援地方交付金の推進事業メニューに医療機関への支援が含まれている。都道府県の判断により、医療機関における光熱費の高騰状況を適切に反映した額を補助する。食材料費の高騰に対する支援事業では、１床当たり6,400円（１食当たり20円相当）を2023年10 ～ 2024年３月分を対象に補助する。なお、2024年度は、地域医療介護総合確保基金による対応を念頭に、診療報酬の見直しとあわせ、2024年度予算編成過程で検討するとしている。
　「医療・介護・障害福祉分野の職員に対する処遇改善に向けた支援」では、看護補助者の処遇改善事業に49億円、介護職員処遇改善支援事業等に364億円、障害福祉サービス事業所における福祉・介護職員の処遇改善に126億円を確保した。介護職員処遇改善支援事業では、対象介護事業所の介護職員の収入を２％程度（月額６千円）引き上げる。2023年２～５月の措置。
　「医療・介護・障害福祉分野における人材の養成・確保、定着を図る取組支援」では、看護補助者の確保・定着支援事業を実施する（6,900万円）。中央ナースセンター事業として、看護補助者の職業紹介・研修を行う事業（5,200万円）などもある。
　新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金も6,143億円を補正予算案で措置した。「次なる感染症に備えた個人防護具の備蓄や協定締結医療機関への支援」では307億円、「感染症対策の強化のための研究開発や医薬品備蓄等」では153億円を確保している。
　医療DXでは、多くの事業を盛り込んだ。◇マイナンバーカードと健康保険証の一体化に向けた取組み（887億円）◇電子処方箋の全国的な普及拡大や機能向上（251億円）などがある。