全日病ニュース

大改修まで6.4m2を可とすべき。四病協が介護医療院で要望

【厚労省・介護給付費分科会】

　四病院団体協議会は、9月13日の社会保障審議会・介護給付費分科会（田中滋分科会長）で、介護医療院に関して、（1）小規模医療機関における療養室単位転換の容認、（2）医療機関に併設する場合の人員配置等の緩和、（3）大規模改修まで6.4m2以上を可とする等の経過措置、（4）一般病床からの転換の取扱い、などを要望した。全日病からは安藤高朗副会長が出席した。
【介護医療院に関する四病協要望の主な事項】
●１施設での類型(Ⅰ)と類型(Ⅱ)の両サービスを提供可能とする。
●サービス提供単位について、病棟に代わる「療養棟」単位のサービス提供を基本とするが、小規模医療機関は療養室単位も可能とする。また、同一棟で介護医療院と医療療養病床が混在する場合は両者の詰所が併存できるよう配慮が必要。
●人員について、（Ⅰ）は現行介護療養病床（療養機能強化型）の人員配置を継承、（Ⅱ）は、夜間看護職員配置を念頭に介護療養型老健の配置を参考とする。ただし、併設の場合は夜間看護職員配置基準緩和等の配慮が必要。医師の宿直は義務とするが、併設しない単独型の（Ⅱ）はオンコールでも可とする。併設する場合は宿直医を含めた人員配置の兼任等の緩和を図る。
●療養環境は個室やユニット型を理想とするが、介護老健施設を参考に１室の定員４名以下かつ８m2／人以上として、多床室におけるプライバシーに配慮した療養環境に対する評価を行う。 また、転換にあたっては、一般病床を含め、大規模改修まで床面積6.4m2以上を可とする等の経過措置が必要。廊下幅は1.8m（中廊下の場合は2.7m）を原則としつつ、大規模改修までは1.2m（中廊下1.6m）とする現行基準を引き継ぐ。
●設備は病院・診療所を参考とし、かつ、（Ⅰ）と（Ⅱ）の基準は統一する。併設の場合は設備の共用を可能とする。また、入所者への調剤業務は施設内で行われるべき。
●食堂・談話室・レクリエーションルーム等の生活設備を設けるが、転換の場合、レクリエーションルームは新たに設置するのではなく、施設全体としてその機能を発揮できるようにする。また、大規模改修までは食堂や談話室との兼用を認めることが必要。一般病床は病室からの転換も考えられ、スペース等の確保に更なる配慮が必要。