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ホーム全日病ニュース(2022年)第1020回/2022年11月1日号医療DX の効果を生むため人員配置基準の見直しを

医療DX の効果を生むため人員配置基準の見直しを

医療DX の効果を生むため人員配置基準の見直しを

【社保審・医療部会】第8次医療計画等の検討状況の報告受ける

 厚生労働省は10月13日の社会保障審議会・医療部会(永井良三部会長)に、第8次医療計画等に関する検討会の検討状況の経過報告を行った。感染症法等改正法案を閣議決定し、国会に提出したことや、官邸に医療DX推進本部を設定したことも報告された。
 第8次医療計画に向けた検討は、さまざまな分野にわたる。5疾病、5事業および在宅医療のほか、地域医療構想、医師確保計画、外来医療計画も含む。新興感染症への対応も新たに加わるが、感染症法等改正法案の状況に応じ議論する。なお、5疾病は健康局で個別に疾病対策の議論が行われている。
 委員からは、それぞれの検討状況に対し、さまざまな意見が出された。ただ、計画の範囲が幅広く、多岐にわたるため、委員からは、全体を見通すことが難しいことや、グランドデザインがない中で、個別分野の議論が進むことへの懸念も相次いだ。
 全日病副会長の神野正博委員は、各計画の個別分野の検討状況は了解しつつ、2点を指摘した。
 一つには、総論として、「生産年齢人口の減少に対応するためには、マンパワーの確保だけでは不十分であり、DXやICTによる間接部門の効率の向上が不可欠」との指摘がある。これを踏まえ、「DXやICTにより、業務が効率化できれば、他の産業ではマンパワーを減らせる。しかし、医療では、人員配置基準の縛りがあるため、マンパワーを減らすことができないという構造的な問題がある。医療のアウトカムを重視し、人員配置基準を見直す必要がある」と訴えた。また、5事業や介護を含めたオンラインを通じた情報共有化の必要性も強調した。

 

全日病ニュース2022年11月1日号 HTML版

 

 

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