全日病ニュース

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病院機能評価委員会の熱い想い!

病院機能評価委員会の熱い想い!

病院機能評価委員会 副委員長 土屋繁之

病院機能評価との関わり
 私が全日病病院機能評価委員会に関わるようになってもうすぐ10年になります。20数年前日本医療機能評価機構が本稼働する少し前に「サーベイヤー育成講座」(昔は3日間ほどの講座を受ければ認定されました)を受け、機能評価の活動に参加し、最初に審査に行った時のリーダーが当委員会の委員長である木村厚先生でした。そして数年経って木村先生から突然お電話を頂き「東京へ出ておいで、楽しいよ」と誘われたのがきっかけでした。
 その頃の評価機構のサーベイヤーは私のような“ずぶの素人”は珍しく、ほとんどの方が以前から医療の質向上に向けて取り組んでおられた高名な方ばかりで、受審しようとする病院も医療の質向上に積極的に興味を持っておられたところが多かったです。評価ツールの評価項目はそれほど多くなく、審査チームのリーダーを中心とした“サーベイヤーの感性”と受審病院の“良くなりたいという意気込み”のやりとりが審査だったように思います。
 その後、評価ツールはバージョンアップを重ねて現在は3rdG.Ver2.0となり、受審病院が地域において求められている医療機能にどれほど近づこうとし、充実しているかを審査する評価になってきたように思います。そういう観点からも最近の受審は以前のように重箱の隅をつつくようなことはなく、サーベイヤーと受審病院とで意見交換を行いながら審査が進むので、個人的には“楽しくなった” と思います。

受審支援相談のお誘い

 当委員会では少しでも全日病会員病院が機能評価を受けて頂けるよういろいろな面で検討を重ね、評価機構に具申して参りました。また評価を受けることのメリットを知って頂くため、あるいは評価項目を適切に理解して頂くため、毎年全日病学会前日に受審支援セミナーを開催しています。そして半年ぐらい後には各地に出向いて同セミナーを開催し認定病院の継続更新や未認定病院の掘り起しに努めています。
 しかし毎月報告される認定病院数は一向に増えず、今年9月現在2,192病院の認定病院のうち全日病会員病院は868病院(39.6%)と貢献しているもののまだまだ受審して頂きたい病院はたくさんあります。
 当委員会で行ってきた事業の一つに「受審支援相談」があります。評価機構より“懇切丁寧、安く、わかり易く”をモットーに取り組んできました。診療・看護・事務それぞれの部門でも対応しますし、チームとしても出向きます。とても評判が良く、昨年度「受審支援相談」を受けられて認定された病院から感謝のことばが届いています。
 「模擬審査に近い形でご指導頂いたが、わかり易く、具体的に問題点を指摘して頂き大変参考になった。お陰さまで無事認定更新できた」「これほど丁寧にご指導頂けると思っていなかった。お陰さまで自信と安心感を持って受審に向け準備ができ無事更新できた」とお褒めのことばを頂いております。これからも同様に受審支援を行っていく予定にありますが、現在支援のあり方を検討中で、受審予定病院からの相談申し込みを待っているのではなく、私どもの事業をより理解して頂き、積極的にお申込み頂けるような活動をしたいと考えています。

認定率向上キャンペーンを実施
 次年度より3年間を目標とし、全日病会員の認定病院数1,000 ! をめざして認定率向上キャンペーンを実施したいと思います。全日病2,522会員のうち100床以下の病院は890施設、全体の35.3%となります。従いまして100床前後の受審病院を増やすことが当委員会の責務と考えます。しかしそのような病院は多くの場合、「時間がない、人がいない、金がない」が受審しない理由となっています。時間、お金の支援は難しいですが、マンパワー的に準備が難しい病院には人材育成も含めて支援するようにしたと思います。
 また、次年度以降、例えばモデル病院を公募(1~2病院)して、実際の受審支援相談事業の動きをトレースし、機能評価認定までの経緯を知って頂き、多くの病院に取り組んで頂くきっかけを作るようなキャンペーンを考えております。どうか全日病会員の皆さま当委員会の熱い想いをお汲み取り頂き今後の更なるご支援とご協力を宜しくお願い致します。
 私の病院は99床の療養病床だけの病院ですが3回認定更新しています。初回認定を頂いた時はケアミックス病院として東北2番目の病院となり大変喜びました。しかし当時のレベルはとても低く、正直威張れるような環境ではなかったです。しかし更新を重ねるごとに(5年に1回の一大イベントではありますが・・・)、着実に成長していると思います。自分の成長は自分ではわかりません。しかし毎日の職員の顔つき、仕事に向かう姿勢は間違いなく15年前とは違います。
 病院機能評価未受審の会員の皆さま、管理者として満足させて貰える機能評価受審を真剣に考えてみませんか。結構楽しいですよ。

 

機能評価受審支援相談を受けて

 私達の病院は本年3月、病院機能評価を受審し、7月末日に認定書を受領致しました。
 当院は、病院機能評価が病院の質改善活動を支援するツールであるとの趣旨に共鳴し、2002年の初認定から継続して受審し、今回で4回目になります。今回の3rdG:Ver.1.1から、「一般病院」「リハビリテーション病院」「慢性病院」の3部門に分けて認定受審することになりましたが、予備審査を受けずこれを同一日に受審し、いずれも追加審査なく認定されました。
 このように指摘事項なく認定更新できたのは、昨年8月全日本病院協会の機能評価受審支援相談として、お二人のアドバイザーに現場を実際に見ていただき、模擬審査を受け、解りやすく具体的に問題点を指摘され好意的に、丁寧にご指導いただいたことが大きかったと思います。

医療法人 柏葉会 柏戸病院院長 斉藤俊弘

 当院では更新審査2ヶ月前に相談事業を利用しました。ケアプロセス評価のデモ、病棟訪問、など実に150項目にもおよぶ内容について丁寧にご指導いただきました。その後もメールなどでフォローしていただき、自信と安心感を持って、受審に向けた準備を進めることができました。

医療法人社団春日会 黒木記念病院 法人事務局長 小川英彦

 

全日病ニュース2018年11月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 第20 回機能評価受審支援セミナー(岡山会場)の開催について

    https://www.ajha.or.jp/seminar/hyouka/pdf/170105_4.pdf

    2017年1月5日 ... 当協会では同機構と共催し、過去19回に渡り機能評価受審支援セミナーを実施して
    まいりました。 今回は、一般病院 ... 土屋 繁之. (公社)全日本病院協会病院機能評価
    委員会副委員長. (公財)日本医療機能評価機構 サーベイヤー. [看護領域].

  • [2] 第 17 回機能評価受審支援セミナー(名古屋会場)の開催について

    https://www.ajha.or.jp/seminar/hyouka/pdf/150325_1.pdf

    2015年3月25日 ... 当協会では同機構と共催し、過去16回に渡り機能評価受審支援セミナーを実施して
    まいりました。 今回は、一般病院 ... 土屋 繁之. (公社)全日本病院協会病院機能評価
    委員会副委員長. (公財)日本医療機能評価機構 サーベイヤー. [看護領域].

  • [3] 第 21 回機能評価受審支援セミナー(石川会場)の開催について

    https://www.ajha.or.jp/seminar/hyouka/pdf/170511_1.pdf

    2017年5月10日 ... 当協会では同機構と共催し、過去 20 回に渡り機能評価受審支援セミナーを実施して
    まいりました。 今回は、 ... 土屋 繁之 (公社)全日本病院協会病院機能評価委員会副
    委員長 ... 野村 鈴恵 (公財)日本医療機能評価機構 サーベイヤー.

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