全日病ニュース

高齢者の窓口負担増や高額薬剤などを議論

【社保審・医療保険部会】骨太方針2018への対応

　社会保障審議会・医療保険部会（遠藤久夫部会長）は10月10日、骨太方針2018と経済・財政再生計画改革工程表により求められている医療保険関係の検討項目を議論した。
　検討項目としては、◇後期高齢者の窓口負担◇外来受診時の定額負担◇薬剤自己負担◇金融資産を勘案した負担◇新規医薬品・医療技術の保険収載◇現役並み所得判定基準◇保険給付率と患者負担率の関係の見える化―がある。
　後期高齢者の窓口負担については、被用者保険側から、改めて２割負担への引上げを求める声があがった。日本医師会や高齢者代表の委員は75歳以上の高齢者の生活が厳しいことや、窓口負担の強化は受診抑制につながるおそれがあり、引上げに反対した。
　新規医薬品・医療技術の保険収載に対しては、「費用対効果評価の仕組みを活用するなど、保険外しではなく、医療保険制度の中で対応を図るべきだ」との意見が出た。一方、「真に保険給付が必要なものは何かを議論し、メリハリのある保険給付ができる仕組みを考えるべきだ」との意見もあった。