全日病ニュース

来年度専門研修の専攻医募集を開始

【日本専門医機構】都道府県別・診療科別でシーリング

　日本専門医機構の寺本民生理事長は、10月21日の会見で、来年４月開始の専門研修の専攻医募集が10月15日に始まったことを報告した。現時点での登録状況は3,200人弱で、予定採用人数の３分の１ほどだという。今回の専攻医募集から、シーリングをより厳しくし、都道府県別・診療科別の人数の上限を設けるとともに、医師不足県での研修の期間を義務付ける連携プログラムを導入している。
　ただ、新たなシーリングに対しては、厚生労働省が機械的に推計した面があるため、妥当性に疑義が生じている。このため、機構内に協議会を設置し、検証を行っており、12月に一通りの議論を終える見通しだ。精神科など開業医が比較的多く、勤務医が不足しがちな診療科で、医師が過剰とされたことの問題などを整理し、来年度の専攻医募集に反映させる。
　また、サブ・スペシャルティについては、現状で医道審議会・医師専門研修部会の理解が得られていない状況だが、厚生労働科学特別研究事業で考え方を整理する研究を実施することになった。具体的には、基本診療領域とサブ・スペシャリティが臨床現場でどの診療領域を分担するかの考え方を整理するとしている。